外耳炎(外耳道炎)
外耳炎(外耳道炎)とは
耳の入口から鼓膜までの間のトンネルを外耳道と呼び、この外耳道が炎症を起こして腫れたり赤くなる病気を外耳炎(外耳道炎)と呼びます。
耳が痛くなる病気としてよく耳にする「中耳炎」がありますが、これと「外耳炎」とは異なるものであり、かかりやすい人の特徴や原因、治療方法も違うので注意が必要です。
外耳炎の原因・症状・治療内容
外耳炎の原因
外耳炎は、外耳道に傷がつくことで引き起こされることが大半です。多くの場合は耳かきや爪で外耳道に傷がついたところに、ばい菌が入りこんで繁殖することで感染(細菌感染)を起こします。
耳かきが習慣化している方や、指で耳を触ることが好きな方ほど、外耳道に傷をつくりやすく、外耳炎を引き起こすリスクを高めているので注意が必要です。また、外耳炎が⻑引くと、カビによる感染(真菌感染)を生じ、強いかゆみを伴う外耳道真菌症となることもあります。
外耳炎の症状
- 痛み
- 耳だれ(耳漏)
- 耳鳴り
- かゆみ
- 耳のつまった感じ
- 聞こえにくい感じ
痛みが強い時には夜も眠れないということもあります。
当院の治療内容
- 外耳道内の清掃・消毒・洗浄
- 外用薬(抗菌薬や抗真菌薬)の塗布・点耳
- 必要に応じて抗菌薬や抗真菌薬の服用
を行って、炎症を制御します。
治療期間中は、耳に痒みや違和感を感じても、医師の許可があるまでは耳掃除や耳触りをしないようにしてください。治療途中に自分で耳かきや綿棒・爪などで外耳道を触ると、新たな傷をつくってしまったり、治りかけの傷口がぶり返したり、炎症感染をより広げてしまったりと、治療期間をかえって⻑引かせてしまうことになります。再診の予定が先の場合であっても、途中で詰まった感じやかゆみが気になる方は適宜耳処置を受けに再診をしてください。
外耳道真菌症の原因・症状・治療内容
外耳道真菌症の原因
傷ついた外耳道にカンジダやアスペルギルスといった真菌が寄生することで発症します。
外耳道炎の原因であるばい菌(細菌)と真菌は異なるもので、内視鏡で除くと外耳道内に胞子状の真菌(カビ)が繁殖している様子やヨーグルト状に変性した貯留物が見られます。
耳掃除のし過ぎや外耳炎を繰り返している場合に外耳道真菌症になりやすくなります。
外耳道真菌症の症状
前述の外耳炎と同様の症状が見られますが、特に強いかゆみを示すことが特徴的です。
繁殖した真菌の塊や貯留物が奥で広がって鼓膜を覆ってしまうと、耳の塞がった感じや聞こえにくい感じが遷延します。
当院の治療内容
- 真菌塊の除去
- 外耳道内の洗浄
- 抗真菌薬の塗布
- 抗真菌薬の服用
かゆみのひどい場合には抗アレルギーの内服薬を使用することもあります。
重症の場合は完治するまでに数か月かかることもあります。
注意して頂きたい事
治療期間中は、耳に痒みや違和感を感じても、医師の許可があるまでは耳掃除や耳触りをしないようにしてください。 治療途中に自分で耳かきや綿棒・爪などで外耳道を触ると、新たな傷をつくってしまったり、治りかけの傷口がぶり返したり、炎症感染をより広げてしまったりと、治療期間をかえって⻑引かせてしまうこととなります。再診の予定が先の場合でも、途中で詰まった感じやかゆみが気になる方は適宜耳処置を受けに再診をしてください。
外耳炎・外耳道真菌症ともに、習慣的な耳触り(入浴後の綿棒処置など)のほかに、慢性的な両耳の掻痒がきっかけで耳を触ることにより症状をこじらせてしまう方も多くいらっしゃいます。そのような場合は、生じている急性炎症の制御をしたうえで、あらためて掻痒についての相談・治療を継続して行い、再発の防止に努めます。
外耳道にたまる耳垢は、耳の皮膚の代謝サイクルや顎の動きや振動によって、自然に耳の外に出ていくようになっていますが、自分で上手く取れないこともあるでしょう。当院を受診いただければ外耳道を傷つけないように掃除をすることもできますので、かゆみが気になる時にはいつでもご相談ください。
CLINIC INFO
診療時間
水曜午後、土曜午後、日曜・祝日
おかもと耳鼻咽喉科クリニック
〒520-2362 滋賀県野洲市市三宅2339-4
- JR東海道本線「野洲」駅 北口から徒歩約10分
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