副鼻腔炎
副鼻腔とは
鼻の奥には副鼻腔という大きな空洞があります。
副鼻腔は、上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)、前頭洞(ぜんとうどう)の4種類が左右それぞれにあり、合計8つで構成されています。
副鼻腔炎とは
副鼻腔炎は、かぜなどのウイルスや細菌が鼻の奥に感染することにより、
副鼻腔に炎症が起きている状態をいいます。
副鼻腔内に炎症が起こると、鼻水や膿は上手く排出できず、鼻水に臭いや色がついたりします。
ひどくなると頭痛や発熱などの症状も現れます。
副鼻腔炎は大きく急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の二つに分かれます。
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎の原因
肺炎球菌やインフルエンザ菌、ブドウ球菌などの細菌やウイルスに感染した鼻かぜが悪化して急性副鼻腔炎を発症します。また虫歯や顔面のケガが原因で炎症を起こしたり、飛行機に乗り、副鼻腔にかかる気圧が変化することで副鼻腔炎を発症することもあります。
急性副鼻腔炎の症状
- 鼻づまり
- 黄色・緑色の鼻汁
- 後鼻漏
- 頭重感
- 嗅覚低下
- など
炎症が強い場合は顔面痛・顔面腫脹、視力障害や、
髄膜炎(脳膜炎)を引き起こすケースもあります。
当院の治療内容
まずは5~7日程度抗菌剤、去痰剤などの鼻炎対症薬を処方します。
この時点で多くの方は症状が軽くなります(その後の状態に応じてさらにもう1~2週間抗菌剤等の内服をして頂く場合もあります)。内服終了後、自覚症状、診察時の鼻の所見が改善していれば治癒となります。
もともときれいであった副鼻腔は上記の約1~2週間ほどの治療でほぼ治る事が多いです。
その一方で、この2週間ほどの治療で治らない人や2~3ヵ月以内で再発する人は、
もともと慢性副鼻腔炎を持っている疑いがあり、慢性副鼻腔炎の検査・治療へ移行します。
ご自宅では鼻はできるだけかむようにして頂きたいのですが、やさしくかんでください。
鼻をかんでも出しきれない、鼻をかめないお子さんについては親御さんがご家庭で吸ってあげてください。
鼻をかんでも出しきれない、すっきりしない場合には、こまめに処置に通うようにしてください。
副鼻腔の出口がふさがっていると治療効果が出にくくなります。
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎の原因
慢性副鼻腔炎とはかぜなどが原因で生じる急性副鼻腔炎が完治せず長引いたり、
または完治しても再発を繰り返すような慢性化した副鼻腔炎のことをいいます。
慢性副鼻腔炎には様々な種類があります。
一般的な副鼻腔炎の他、小児の時に発症する小児副鼻腔炎、喘息を伴う副鼻腔炎、
真菌(カビ)による真菌性副鼻腔炎、難治性の好酸球性副鼻腔炎などがあります。
ここでは一般的な慢性副鼻腔炎について解説します。
慢性副鼻腔炎の症状
- 鼻づまり(ポリープができている可能性もあります)
- 黄色・緑色の鼻汁
- 鼻の奥の悪臭
- 嗅覚障害(においがわからない)
- 後鼻漏
- 鼻茸(鼻ポリープ)
- など
急性副鼻腔炎との違いは症状が緩やかに進行することです。
また急性増悪をきたした場合には、視力障害や髄膜炎(脳膜炎)を引き起こすことがあります。
鼻水がのどの奥に垂れ、のどの炎症や気管支炎が起こることもあります。
当院の治療内容
慢性副鼻腔炎は短期間で治療することは困難で、まずは2~3ヵ月かけて投薬治療を行います。
治療としてはマクロライド系の抗生剤の少量長期投与と鼻炎のコントロールを行います。
自覚症状に乏しいことがあるため、治療効果を確認するために内視鏡やCTを使い画像評価を定期的に行います。
通院中は副鼻腔内の鼻水をきれいにする鼻処置、ステロイドや抗菌剤の入ったネブライザーを使用します。投薬治療の効果が乏しい場合、鼻茸(ポリープ)がひどい場合や真菌が原因で起こる慢性副鼻腔炎の場合など手術治療が必要と考えられる場合には提携の医療機関を紹介致します。
CLINIC INFO
診療時間
水曜午後、土曜午後、日曜・祝日
おかもと耳鼻咽喉科クリニック
〒520-2362 滋賀県野洲市市三宅2339-4
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